おはようございます。よそいです。
関東は長野に比べて寒くないだろうーと、たかをくくっていたら、今朝は氷点下4度だそうで。凍えるには十分な気温になりました。風邪に、インフルエンザに、皆さんご自愛ください。
万が一風邪を引いてしまっても、そんなときには布団(私の場合は寝袋)にくるまって、読書はいかがでしょうか。
今日おすすめしたいのはこの本、徒然草です。
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高校時代の古典の授業で読んでいる、、、はずなのですが、全文を読むことなく30代を迎えていました。
次回の読書会のテーマ本になっているため、今朝晩と少しずつ読み進めています。
シンプルにすごしたい、というミニマリストの古典
まだ読んで半ばにさしかかったところでの私の感想です。
この本、30歳前後で出家した兼好法師の作品。出家しただけあって市井(しせい)とは離れた場所から全体を見る。大局観で語ります。
話題は宮中に関わる年中行事もあれば、春夏秋冬の移り変わりを語る段もある。人づてで聞いた他人の振る舞いを批判するなんて強い段もあります。
現代の視点で読むと、聖人君子というよりは、意外に説教臭いおじさんと読み取れるのが親近感を覚えます。
そんな中でも、私が一番好きなのは、質素倹約について語る段です。
名付けるなら、「ミニマリスト兼好」が発揮されているパートです。
モノを少なく、でも日々を清々しく過ごしたい。そんな語りが、文中でいくつも登場するのです。
人は、己を約(つづま)やかにし、奢(おご)り退けて財(たから)を持たず、世を貪(むさぼ)らざらんぞ、いみじかるべき。
人は自分の生活を質素にして、贅沢を退けて、財産を持たず、欲に目をくらませないのが最高であろう。
〜第十八段 一部抜粋
朝夕、無く叶わざらん物こそ有らめ、その外は、何も持たでぞ、あらまほしき。
朝夕の生活に無くてはならないものだけ持っている。それ以外は何も持たない。これが理想である。 〜第百四十段 一部抜粋
兼好さんが生きていたのは鎌倉時代。700年前に生活していた人も、モノを少なく生活することに価値を見出していた。全くミニマリストという視点で読み始めていなかった私にとって望外な発見になりました。
もちろん相手はお坊さん。普段の町の中で生活していた人誰もが同じ価値観を持っていたとはいえません。
鎌倉時代にはこういう人もいたんだな、という発見。それと高校時代に見過ごしていたお坊さんが、30代も終わりがけになって共感できる人になっていたという驚き。この2つが刺激的です。
まだまだ読み終わっていない段があります。今週はこの本にくびっぴきになりそうですね。
シンプル生活に興味がある方、現代語訳も多数出版されていますので、ぜひご一読ください。