日刊あるなし

日常を 遊びのように 楽しく過ごす。ミニマリスト&インドア生活スタイルを日々紹介します。

日野原重明さん本から 最期まで楽しむ姿

 

いのちの使いかた【新版】 (小学館文庫)

いのちの使いかた【新版】 (小学館文庫)

 
すごいおじいさんの本です

楽天koboで車中読書したこの一冊です。100才を超えて、この本が書ける。

これだけで、この方の精神力であったり、その信念の強さを感じずにはいられません。

 

 

もともと日野原さんに興味がありました。

生涯患者さんと接し、命の大切さを小学生に教え、世界全国に講演会に飛び回る100歳を超える医師。

どこにそのバイタリティーがあるんだろう?と気になっていたのです。 

仕事柄、おじいちゃんおばあちゃんがいる病院に毎日顔を出している、というのもきっかけでした。

 体験話がすごい!

 作中では、日野原さん実体験から、その体験に基づいた価値観について易しい言葉で書かれています。

 例えば、学生時代に病気になって一年近く寝たきりであったこと。ハイジャック事件に巻き込まれたことが語られます。

 寝たきりであった経験は、自分が「他の人が当たり前にしている生活」が送れないという事実を深く理解し、自由に動けない患者さんへの触れ合い方に大きな影響を与えたそうです。

 ハイジャック事件。これは、1977年に日本赤軍が起こした日航ハイジャック事件のこと。この本で初めて知ったのですが、日野原さんはこの飛行機に同乗していたそうですね。

 殺されるかもしれない。その場で一生を終えるかもしれない経験を通じて、そこで助かった「余生の使い方」を確信したそうです。ドラマチックです。 

価値観を変えるタイミング

 ところで、こういった経験と克己のストーリーに、どこかデジャブを覚えることはないでしょうか。私は過去読んだ本の中で思い出されるエピソードがいくつかあります。

 

 例えば、インド独立の父であるガンジーです。かれは、イギリスで弁護士として働いていました。それが、ある時、「有色人種である」という理由で、汽車から放り出されるという屈辱的な目に遭います。無賃乗車ではなく、正式な切符をもっていたにも関わらずです。

 その実体験から、ヨーロッパ文化圏の価値観からいったん離れ、アフリカ、そしてインドの自立を支援しています。

 似ていると思ったのは、こうした大きな大義もきっかけになったのが、自分の身にふりかかった境遇と、そこから得た経験だったという点。

 一見して、嫌な目にあった!二度と同じ目には遭いたくない!と終わってしまいそうな一幕でも、そこから自分の価値観を掘り起こす。変えていったところに、感銘を受けます。

ポジティブワードを心から伝える、楽しむ姿勢

 日野原さんの一文を読んでいて、自分が思うことがもう1つあります。それは、生きることはもちろんですが、死を目前にしても、悲観していないこと。

 一見、「怖いこと、恐ろしいこと」と捉えがちなことでも、前向きな考え方をもっていることです。

 この「一見」という言葉が曲者で、私の生活はほとんど、この「一見」に右往左往させられています。

 例えば、夏は暑い、冬は寒い、雨は嫌だ、テストは億劫・・・なんて思うこと。考えたことが無い!人はいないと思います。こんなことも、日野原さんからしたら、「とらえ方一つなんですよ」とにっこり笑われそうな。そんな書きぶりです。夏だって、快適に過ごせる場所(方法)はあるし、冬も厚着しすぎて暑くて困ることもあるんです。

 

 あと、日野原さんの姿勢から自分が拾ったことがあります。

 それは、日野原さんが、生き方、あり方といったことを大切にしていること。

 逆に言うと、何かを得ること、持つことを後回しにしているという点です。高級な何かを持ちたい、高い地位・肩書を得たいという「欲望」ではなく、日野原さんの言葉では「希望」日々、かくありたい。という姿勢です(エーリッヒ・フロムからの引用だそうです)

 「日々をどう楽しめるか」という事ばかり考えている身としては、この一説にとても共感を覚えました。

 

 得る・持つという結果は、出自や運によって区別が生じてしまう。しかし、どう楽しむかは、その人次第。私もこう生きたいものです。